感知器の設置位置は「そのまま」で本当に大丈夫?
意外と知らない設置位置の重要性と、安全につながる基準 各種施設に設置されている 感知器(自動火災報知設備)
各種施設に設置されている 感知器(自動火災報知設備)。「設置されているから安心」と思われがちですが、設置位置が基準から外れていることで、正常に作動しない・誤作動を起こすケースは決して少なくありません。今回は、防火対象物における感知器の設置位置調整を例に、「感知器の正しい設置位置の考え方」と「基準を外れた場合に生じるリスク」について解説します。
防火対象物でよくある設置位置の問題例
対象:防火対象物(居室・共用部など)
問題点
スポット感知器が エアコンの吹き出し口付近に設置されているケースがあります。
この場合、空気の流れの影響により、
・煙や熱が拡散され、感知が遅れる
・ 誤報・不作動の原因になるといったリスクが生じます。
適切な対応の考え方
空調の吹き出し口から 1.5m以上離れた位置に設置
周囲の設備・空気の流れを考慮した配置
設置後は 必ず動作確認を実施
感知器は、わずかな設置位置の違いでも安全性に大きな差が生じる設備です。
スポット型の熱感知器・煙感知器の設置で押さえたい基準
※本記事でご紹介している内容は、
自動火災報知設備における感知器の設置位置に関する基準のうち、現場で特に問題になりやすいポイントを抜粋して解説したものです。建物用途・構造・天井高さ等により、適用される基準は異なります。
正しい設置位置のポイント
■ 空調の吹き出し口から距離を確保
基準:1.5m以上
風の影響を受けない位置を選定します。
■ 傾斜・角度に注意
取付面から45°以上傾けない
煙・熱が自然に流れ込む向きで設置します。
■ 壁から距離を確保
基準:煙感知器は0.6m以上
壁から近すぎると感知が遅れる恐れがあります。
なぜ設置位置が重要なのか
感知器が基準どおりに設置されていない場合、
火災初期の 煙・熱を感知できない
誤報が頻発し、信頼性が低下
本当に必要な場面で 警報が遅れるといった重大なリスクにつながります。
特に防火対象物では、利用者・従業員・近隣への影響も大きく、
設置位置の適正さ=安全管理の質と言えます。
工事後に忘れてはいけない「設置届出書」
感知器の 新設・移設・取替 等を行った場合、内容によっては 消防署への「消防用設備等設置届出書」の提出が必要になります。
●よくある対象例
感知器の 位置を変更した場合
種別(煙 → 熱 など)を変更した場合
配置や個数に変更が生じた場合
●届出を行わずにいると、
立入検査で指摘を受ける
是正指導の対象となる
検査済証や適合通知に影響する
といったトラブルにつながる可能性があります。
「軽微な工事」でも届出が必要なケースに注意
「位置を少し変えただけ」
「感知器1個だけの移設」
このようなケースでも、防火対象物では届出対象になることが少なくありません。
判断が難しい場合は、事前または工事後に 消防署または専門業者へ確認することが重要です。
まとめ
感知器は
・正しい位置に設置すること
・周囲環境(空調・気流など)の影響を受けないよう配慮すること
・設置後に確実な動作確認を行うこと
・必要に応じて設置届出書を提出すること
これらを確実に行って、はじめて本当に安全な消防用設備と言えます。
本記事は、自動火災報知設備における感知器の設置基準のうち、現場で特に重要となるポイントを一部抜粋して解説したものです。建物の用途や構造、規模によって判断が異なる場合があるため、詳細については消防署または専門業者への確認をおすすめします。防火対象物を管理されている方は、感知器の設置位置だけでなく、設置届出書の提出有無も含めた確認を行うことで、立入検査時の指摘防止や、より確実な安全管理につながります。
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